ももたろすのBLOG

吃音持ち社会人の日常

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上司と先輩「吃音」を打ち明けて成功した話

昨日のブログの中で、

「誰かに真剣に助けを求めたい・伝えたい時には「吃音」をあえて使っている」

と書きましたが実際今の所は、

7割くらいで上手く理解を得られることができたと思っています。

 

まずは成功体験から綴ろうかなと思います。

 

(失敗談は別の記事で綴ってみました。)

motaro-x.hatenablog.com

 

社会人になった私を待ち受けていたのは、

電話対応でした。

 

吃音」と付き合っていく、向き合っていく上で切っても切れないのは、

精神面」です。

 

これは非常に奥が深いです。

 

私の場合は、親や友人との電話の場合はたまにつっかえることもありますが、

比較的「吃音」が生じずに話すことができていると思っています。

(多分。。)

 

また詳しく書こうと思いますが、

私の場合は定型文や決まり文句といった言葉を言おうとすると

喉が「キュッ」となる感覚になり声が出なくなります。

 

先ほど「精神面」と密接と書きましたが、

緊張したり(無自覚に)構えたりすると余計悪化します。

 

少し脱線してしまいましたが、

どこの会社も同じだと思いますが私の会社も例外ではなく

若手が率先して電話を取るものという暗黙のルールがありました。

 

新入社員だった私の机に初めから固定電話が設置されているのだから

笑ってしまいました。。

(見事に若手の席の周りにしか置かれていない。)

 

当時まだ配属されたばかりで、

慣れておらず(私が環境の変化に弱いというのもありますが)

「吃音」について打ち明けられなかった私は電話が鳴ると離席したり

バレない程度に逃げていました。

 

毎回この手が使えるわけではなく、

電話がなりしばらく私が出ないと他の先輩や同期が出てくれて

内心「ごめん。。」と思いながら電話を出ないという強引な手も使ったりしました。。

 

ところがある日、

指導者の方から

「電話がなったら極力出るようにしてね。」と優しく言われました。

 

指導者はもちろん私が電話に一度も出てないことを知っていたのでしょう。

優しさが逆に苦しくなりましたね。

 

そんな私もチャレンジしようとしたこともありました。

先輩のほとんどが会議で不在で、

他に誰もいない。。

でも電話は鳴っている、、出なくては、、と。

 

結果はだめでした。

もうボロボロです。。

 

電話をとった私は、

私「・・・・・・・・。」

相手「もしもし、、?」

私「・・・・・・・。。。」

相手「(再度)もしもし」

私「・・・・お、お電話ありがとうございます〜〜〜」

 

この2回目の私にとっての追い討ちのような「もしもし」が来ると、

余計に「言わなきゃ、言わなきゃ、、」と焦って声が出なくなりました。

 

なんとか電話を終えたものの私に残ったのは、ダメージだけでした。。

今すぐこの場から立ち去りたい。。と

 

このままでは電話対応のストレスで潰れると思いました。

電話に出なくてもよい環境がなければ作ろうと決心しました。

 

後日、指導者の方に

「個別に相談したいことがあるのですが、、お時間いただけますか?」

と伝えることができました。

これさえも私にとっては一大決心でした。

 

「吃音」を打ち明けたらどんな反応をされるか、

「練習していこう!」と突き放されるのか、

それとも理解を得られるのか。

 

泣くつもりはなかったのですが、

指導者の方に打ち明けた私は泣いていました。

 

私もまさか泣くとは思ってませんでした。

吃音とは、

これまで色々やってきたが治らなかった、

こういう状況に吃音が出やすい、

などこれまでを話していたら苦しかった記憶や失敗体験が蘇りました。

 

指導者の方からは、

「自分がいるときは、自分が電話に出るから大丈夫、

 自分がいないときにどうするか考えようか。」

といっていただけました。

 

とりあえず一安心しました。。

一気に力が抜けました。

 

その後、

上長や一番年次の近いAさんにもある程度、人柄を見極めた上で打ち明けました。

(上長はとりあえず理解という感じでしたが。。)

Aさんには過去周りに吃音を抱えた方がいたようで、

幸運にもすぐ理解していただけました。

 

ほんと、よかった。

 

以降は、

指導者の方やAさんがいるときは電話に出てもらい、

お二人がいないときは離席して回避するという環境を作ることができました。

 

どこかで書こうと思いますが、

同じ「吃音」を抱えている方に悩んでいる方に伝えたいのは

逃げれるところは全力で逃げてもいいと思います!

逃げられることができる環境を作るのも

「吃音」に立ち向かうことと同じくらいすごいことだと思っています。

 

もちろん立ち向かうのはすごいと思います。

尊敬します。

でも自分も大切にしてあげてください。

 

みなさんが自分なりに日々頑張っています。

胸を張ってください。

自分を追い込みすぎず、

逃げれるとこは逃げて気持ちを少しでも楽にしてください。